インド占星術 人生の目的

神秘学
06 /02 2022
 親愛なる読者の皆様、今晩は。
とある教えを読んでいたのですが、そこには「人生の目的」が書かれてありました。

 それによると人生の目的とは、真我アートマ)を理解する事、あるいは別の言葉で言うならば、個人の魂(ジーヴァ)の基部を理解する事にあると言います。それを理解すると聖仙(リシ)と呼ばれるようになると言います。

 ここに出てくる真我アートマ)ですが、ジャイミニ的にはAK(アートマカラカ)がありますが、これは、7つか8つに分ける事が出来るとされていますが、この場合、個人の魂(ジーヴァ)は、それぞれの魂の流れにより、違う事になりそうですね。その根幹をなすのが、トリグナとパンチャブータだと思われます。

 偉大なる聖仙であるパラシャラ仙によると人間には4種類の人間が存在するとされています。これは、完全にトリグナの性質の差別化になります。AK(アートマカラカ)的に考慮するとタマス優位の人とは、土星か火星がAK(アートマカラカ)の可能性が高い。ラジャス優位の人々は、AK(アートマカラカ)が水星と金星となり、一番最高のサットヴァ優位の人々は、木星、太陽、月がAK(アートマカラカ)になる可能性がありますが、変化により、上下動が起きる事になります。土星か火星は最高でもラジャス優位までしか変化しません。金星と水星は、サットヴァ優位まで上昇する可能性があり、逆に木星、太陽、月の場合は、ラジャス優位に降下する可能性が出てきます。中にはトリグナのバランスが同じ人々も存在するとされています。

 インド由来の惑星は全部で9つありますが、残りのラーフとケートゥは端的に土星か火星のように振る舞うとされるのでトリグナ的に行き着く先はタマス優位のエネルギーを意味する事になります。それゆえにトランジットなどを日々見ていると分かりますが、凶星同士の繋がりはどうしても「負の連鎖(タマス優位)」がもたらされる事が予測されます。

 全てはトリグナのバランスですが、このバランスが、パラシャラ仙も指摘していますが、大概は、三つ の グナ の うち 他 の二つ よりも 優越 する[ グナ]、 それ が 優勢 で ある と 言われています。日本語的に「優勢」なのですから、他のグナも存在しているのですが、一つのグナが圧倒している場合、他の二つのグナは一つのグナに支配されるような状態に置かれてしまうようです。

 もう少し専門的に書きますと人生の成就は、真我が神我として顕現する事(アートマ サークシャートカーラ)にあります。ここで出てくる最大の障害がヴァーサナーです。この顕現を得るには、ヴァーサナーが全くない状態でなければないという事になります。真の意味での解脱とは、そうしたヴァーサナーによる束縛がない事を意味しています。ここにある束縛こそが輪廻に繋がる種になることを意味しています。トリグナとは、束縛の種類の違いを意味しています。最上のサットヴァですら束縛のエネルギーを意味します。

 ヴァーサナーとは、過去世から持ち越してきた潜在的傾向や衝動を意味しています。
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ナーラーヤナ

相当適当に記事を更新中。インド式の教えは深奥なのでコツコツ学ぶのが一番です。それとリシの生き方を調べると勉強になると思っています。その一番は、至高のグルの一人であるヴィヤーサ仙ではないでしょうか。